光線療法
光線療法とは

光線療法とは、紫外線の免疫抑制する作用を用いて、紫外線を患部に照射して治療する療法です。ステロイド外用薬や内服薬のみでは改善しなかったアトピー性皮膚炎や円形脱毛症に関しても、症状の改善が期待できます。
紫外線の波長は10~400nmまでの範囲があり、中には皮膚疾患に有効な波長だけでなく人体に有害な波長も含まれています。そして、紫外線の研究が進んだ結果、治療効果が高い波長領域は308~313nmであることが判明しました。
現在では、311nmを中心とした紫外線を照射するナローバンドUVB(全身用)と、308nmの紫外線を照射するエキシマライト(局所用)の照射装置が開発されたことで、皮膚疾患の症状に合わせて機器を使い分けた効率的な治療が行われています。
また、光線療法は、治療間隔が空いてしまうと効果が得られにくくなってしまう特徴があります。そのため、当院では光線療法の効果を最大限に発揮するために、症状が落ち着くまでは週に1~2回の通院を、2~3か月継続していただくことを推奨しています。照射時間は数分程度となっております。
詳しい回数や照射時間は疾患や重症度によって異なるため、診断の上で経過を観察し、患者様一人ひとりに合わせた治療スケジュールをご提案しております。
光線療法(紫外線)において保険が適応される疾患について
光線療法は、上記のような皮膚疾患を例とした様々な症状に対して保険が適用され、他の治療方法では効果が現れなかった場合においても、治療効果が期待できます。
一例として、ステロイド外用薬のみでは改善しなかったアトピー性皮膚炎に対して、光線療法であれば症状が改善されることがあります。
また、円形脱毛症に対する光線療法についても、正式に効果が認められ、2020年4月から保険が適用されるようになりました。円形脱毛症は、毛根部が自己免疫の異常により破壊されてしまう自己免疫疾患のため、免疫を抑制する光線療法が有効とされています。
よくある質問
- Q:光線療法にはどれくらいの費用がかかりますか?
- A:光線療法は保険適用が可能です。自己負担額は、3割負担の方で1回あたり約1,000円です。なお、その他に初診・再診料などがかかります。
- Q:痛みはありますか?
- A:通常、痛みは伴いません。感じ方に個人差はありますが、光線を照射している間は、肌にあたたかみを感じる程度です。
- Q:光線療法の副作用はありますか?
- A:施術の当日から数時間の間は、日焼けのような状態になることがありますが、短期的な副作用であることが多いです。また、紫外線の研究が進んだことにより、現在は発がんリスクも非常に低い治療方法となっておりますので、ご安心ください。
光線療法の注意事項
下記の事項に当てはまる方は、光線療法を実施することができません。
- 妊娠中の女性
- 体内に医療電気機器やペースメーカーを装着されている方
- 紫外線や太陽光に敏感な体質の方
- 免疫抑制剤を服用中の方
- 皮膚がんやその既往歴がある方
当院の光線療法について
光線療法は、アトピー性皮膚炎や円形脱毛症などの保険が適用される疾患に対して、自己負担額を抑えつつ、他の治療方法では改善しなかった場合においても効果が期待できます。横浜市都筑区にあるあおぞら皮膚科クリニックでは、アトピー性皮膚炎や円形脱毛症を始めとした皮膚疾患に対して光線療法を実施しております。皮膚のかゆみや症状にお困りの方は、お気軽に当院までご相談ください。
